【6月1日 AFP】メキシコ南部に5月30日、太平洋で今年初のハリケーン「アガサ(Agatha)」が上陸した。当局によると31日までに10人が死亡、約20人が行方不明となった。

 米国立ハリケーン・センター(NHC)によると、1949年に観測を開始して以来、アガサは5月にメキシコの太平洋岸に上陸したものとしては過去最大の勢力を持ったハリケーンとなった。

 アガサは5段階中4番目の強さの「カテゴリー2」の勢力で、オアハカ(Oaxaca)州プエルトアンヘル(Puerto Angel)近郊に上陸。最大風速は約45.8メートルを記録した。

 勢力を弱めながら内陸へと進み、31日、ベラクルス(Veracruz)州に豪雨をもたらした。

 オアハカ州のアレハンドロ・ムラト(Alejandro Murat)知事はラジオ・フォルムラ(Radio Formula)に対し、10人の死亡が確認されたと語った。約20人が行方不明で、そのうちの大半は山間部にいたという。

 ムラト知事は先に、「アガサが上陸した時点では犠牲者は出なかったが、翌朝の豪雨で複数の川が氾濫し、土砂災害が発生した」と述べていた。(c)AFP