【5月31日 AFP】カナダのジャスティン・トルドー(Justin Trudeau)首相は30日、米国で最近相次いだ銃撃事件を受けて、拳銃の輸入や販売を事実上禁止する「所有凍結」法案を発表した。

 トルドー首相は「これはカナダ全土で、拳銃の購入、販売、譲渡、輸入ができなくなることを意味する。つまり、拳銃市場の規制を進めるということだ」と述べた。

 カナダでは2020年4月、ノバスコシア(Nova Scotia)州で23人が死亡する同国史上最悪の銃撃事件が発生。政府はこれを受けて、軍用および民生用の銃1500種類を禁止した。

 首相は、それでも銃撃事件は増え続けていると指摘した。都市部における銃犯罪のうち、3分の2以上で拳銃が用いられたとされる。

「銃暴力は複雑な問題だ」と首相は認めながらも、「だが結局はごく単純な計算であって、地域社会にある銃の数が少なければ少ないほど、皆にとってより安全になる」と話した。

 法案は議会で可決される必要がある。ただし、与党・自由党の議席は過半数に満たない。(c)AFP/Michel COMTE