【5月30日 AFP】世界の女神や魔女、女性の聖人、霊的存在をテーマにした展覧会が、英ロンドンの大英博物館(British Museum)で開催されている。

 企画展「Feminine Power: The Divine to the Demonic(女性の力:神から悪魔まで)」では、ローマ神話の女神ビーナス(Venus)やミネルバ(Minerva)、ライオンの頭を持つエジプト神話の女神セクメト(Sekhmet)をはじめとする古代彫刻や現代版の女神像が一堂に会している。魔女と悪魔に関するコーナーもある。

 大英博物館のハートウィグ・フィッシャー(Hartwig Fischer)館長は報道陣に対し、「特別かつ根源的なこのテーマを異文化的なアプローチで取り上げた初の展覧会」だと語った。

 展示作品の解説には、作家のボニー・グリア(Bonnie Greer)氏や古典学者のメアリー・ビアード(Mary Beard)氏ら著名なフェミニストが参加している。

 イエス・キリスト(Jesus Christ)の母、聖母マリア(Virgin Mary)のような「慈悲深い」女性に関する展示について、学芸員の一人は、こうした女性の聖人が畏敬の念を抱かれても「多くの社会では、女性の地位向上にはつながっていない」と指摘。そうした「大きな問い」を同展では提示しているとAFPに説明した。

 会期は9月25日まで。映像は5月18日撮影。(c)AFP