【5月31日 People’s Daily】グリーン消費とは、各消費主体が消費活動の全過程でグリーン・低炭素理念を徹底した消費行動だ。現在、中国では、グリーン、低炭素、環境保護の消費理念が静かに加熱している。

 河南省(Henan)鄭州市(Zhengzhou)出身の張凱(Zhang Kai)さんは、新居をリフォームしたばかりだ。家電製品を購入する際には、省エネデザインを重点的に検討したという。省エネデザインは、そうでない機種に比べれば多少高価だが、長い目で見れば、節約になるだけでなく、環境保護にも貢献できる。

 北京の大学生の焦朶朶(Jiao Duoduo)さんの交通手段にもグリーン消費が反映されている。「公共交通機関+シェアサイクル」は、彼女が最もよく利用している組み合わせだ。

 グリーン消費は、消費分野における深い変革であり、生産と生活全体のグリーン化・低炭素化へのモデルチェンジにつながる。先日、中国政府は「グリーン消費促進実施方案」を発表し、消費促進の各分野におけるサイクル、サプライチェーン、システム全体へのグリーン理念による統合の深化の促進に向けて詳細な計画を策定した。「方案」は、2025年までにグリーン消費の理念が人々の心に深く根付き、グリーン・低炭素製品の市場占有率を大幅に向上させ、2030年までに一般市民がグリーン消費様式を自ら選択し、グリーン・低炭素製品をマーケットの主流とすることを提案している。

 また、グリーン消費により、関連企業がグリーンイノベーションのレベルを向上させ、先進的かつ適用可能なグリーン・低炭素技術の積極的な研究開発・導入、グリーン・低炭素製品の供給拡大の推進を可能にしている。

 最近、甘粛(Gansu)青年の任呉炯(Ren Wujiong)さんは、買い物において、店が包装のために提供する「ポリ袋」が明らかに減り、代わりに紙袋や生分解性の布バッグが多くなり、ミルクティー店のストローも「プラスチック」をやめ始めていることに気づいた。実際、多くの中国企業がすでにグリーン消費分野に注力している。

 素材転換に着目し、素材をリサイクルすることで、「廃棄物を宝に変えた」会社がある。北京抱朴再生環保科技会社(BOTTLOOP)固廃微小循環事業責任者の張暁暁(Zhang Xiaoxiao)さんの紹介によると、同社は廃プラスチック、綿などの繊維を原料として、Tシャツ、トレーナー、日焼け防止服、レインコートなどの低炭素衣料品を生産している。製品は通気性、速乾性、紫外線防止、防水などの実用的な機能と最新ファッションスタイルを兼ね備えているという。

 デジタル技術を活用し、eコマース・プラットフォームを通じて消費者の資源活用を支援する会社がある。C2C遊休取引プラットフォームとして、また趣味生活コミュニティーとして、フリマアプリ「閑魚」プラットフォームは、近年人気を集め続けている。消費者は閑魚を通じて、リサイクル、下取り、遊休品委託撮影などの各種サービスを利用でき、さまざまな遊休品の効率的な流通が可能になったという。

 閑魚の担当者によると、現時点で閑魚のユーザー数は3億人以上、閑魚に出品するアイテムは年間10億点以上あり、「浪費を消費に変える」ことが閑魚ユーザーの共通認識となっているという。「今年、閑魚はグリーン消費統計制度の構築を模索し、ユーザーに炭素ポイント権益交換などのサービスを提供するほか、複数のカテゴリーを対象としたAIスマート検査サービスを開始し、遊休検出のハードルを下げ、遊休流通の効率を向上させていく」と、当該責任者は述べた。(c)People’s Daily/AFPBB News