【5月29日 AFP】ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は28日、フランス、ドイツ両国首脳と電話会談し、西側諸国がウクライナ侵攻をめぐる対ロ制裁を解除すれば、ウクライナの港で滞留している穀物の輸送方法を検討する用意があると述べた。

 プーチン氏はエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)仏大統領とオラフ・ショルツ(Olaf Scholz)独首相に対し、世界市場で穀物供給が阻害されているのは「西側諸国の誤った経済・金融政策」のためだと主張。

 大統領府(クレムリン、Kremlin)によると、プーチン氏は「黒海(Black Sea)沿岸の港からのウクライナ産穀物の輸出など、妨害を受けないで済む穀物輸出手段について、選択肢の模索に協力する用意がある」と伝えた。

 ただ、ロシア産の肥料や農作物の供給量を増やせば世界の食料品市場で高まっている緊張の緩和に貢献するだろうとしながら、「そのためには制裁の解除が必要だ」とくぎを刺した。

 プーチン氏はまた、ウクライナへの武器供与を拡大すれば、同国における状況を一段と不安定化させる恐れがあると警告した。

 独首相府によると、電話会談は80分に及んだ。(c)AFP