【5月28日 AFP】インドのある高官夫妻が、愛犬を散歩させるために国立スタジアムを毎晩早めに閉鎖させていたとして、国内の両端への異動を命じられた。

 左遷されたのは、デリー首都圏税務課の高級官僚と同じく公務員の妻。夫はインド最北のラダック(Ladakh)地方、妻は北東部のアルナチャルプラデシュ(Arunchal Pradesh)州へ異動する。グーグルマップ(Google Maps)によると、それぞれの中心都市であるレー(Leh)とイタナガル(Itanagar)は3000キロ以上離れており、車で65時間かかるという。

 この処分は、現地紙インディアン・エクスプレス(Indian Express)の報道をきっかけにソーシャルメディア上で騒動となった後、内務省によって下された。

 同紙は、妻とされる女性と犬がスタジアムのトラックにいる写真を掲載。匿名で取材に応じたあるコーチは「以前は午後8時から8時半ごろまで練習していた。それが今は、高官が犬を散歩させるために夜7時までにグラウンドの使用をやめるよう言われている」と語った。

 ネット上では早くも、夫妻の新たな赴任先はいずれも自然に恵まれ、犬の散歩に最適だと話題になっている。

 あるユーザーは「犬がどちらに付いて行くにせよ、明るい面もある。スタジアムを閉鎖しなくても、動き回るスペースは十分あるだろう」と投稿した。(c)AFP