【5月27日 AFP】イラン国防省は26日、首都テヘラン近郊パルチン(Parchin)にある国防軍需省の研究施設で25日夜に「事故」が起き、技術者1人が死亡、1人が負傷したと発表した。

 パルチンには、過去に国際原子力機関(IAEA)の査察対象となった軍事施設がある。同施設では、核弾頭の起爆に使用可能な通常爆薬の実験が行われていた疑いがあるが、イラン側はこれを繰り返し否定。2015年の核合意を受け、IAEAは改めて同施設の査察を要求し、故天野之弥(Yukiya Amano)事務局長の訪問につながった。

 イランの核開発計画は、破壊工作やサイバー攻撃、主要科学者暗殺の標的となっており、同国は敵対するイスラエルの関与を主張してきた。

 テヘランでは22日、イラン革命防衛隊(IRGC)のサイアド・ホダイ(Sayyad Khodai)大佐が自宅前で射殺される事件が発生。同国で起きた要人殺害事件としては2020年以降で最も大きなものとなった。

 イラン当局は、米国とその同盟国の工作員による「暗殺」だと非難。米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)は、イスラエルが大佐殺害に関与したことを米国に伝えたと報じている。(c)AFP