【5月26日 AFP】男子テニス、元世界ランキング1位のアンディ・マレー(Andy Murray、英国)が25日、ロシアとベラルーシ選手の出場禁止に対する措置で世界ランキングポイントの付与が認められなくなったものの、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon)を「エキシビションのように感じることは絶対にない」と主張した。

 男子プロテニス協会(ATP)と女子テニス協会(WTA)は、出場禁止の対抗措置として、テニスで最も権威のある大会でランキングポイントを付与しないことを決定。これを受け、今年3度目の四大大会(グランドスラム)を回避する動きを見せる選手も出てきている。

「思い切って予想してみるが、数週間後のウィンブルドンのセンターコートで観戦している人たちの大部分が、3回戦に勝った選手が何ポイントもらえるかなんて知らないし、気にもしないだろう」

「だが彼らが勝った選手を覚えていることは保証する。ウィンブルドンは決してエキシビションではないし、エキシビションのように感じることはない」

 女子元世界1位の大坂なおみ(Naomi Osaka)は、ポイントが付与されないことを理由にウィンブルドンでは「プレーしない方向に傾いている」としたが、前回王者のノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)は、2000ポイントがなくなっても出場する意向を示している。

 しかしジョコビッチは、現状は「お互いにメリットがない状況」と考えており、全仏オープン(French Open 2022)に出場中の複数の選手が、皮肉を込めてウィンブルドンを「今年大注目のエキシビション大会」と名付けた。

 グラス(芝)コートシーズンに備えるため全仏出場回避を選択したマレーは、「ゴルフはまめにチェックしているが、マスターズ・トーナメント(The Masters Tournament)の勝者が何ポイント獲得するかなんて知らない」とし、ポイントは重要ではないという考えを示した。

「自分も友達もサッカーが大好きだが、誰もW杯(World Cup)で優勝したら何ポイントかなんて知らないし、気にもとめていない。だがW杯王者やマスターズ覇者についてはちゃんと話せる」 (c)AFP