【5月25日 AFP】モルドバの当局は24日、親ロシア派のイーゴル・ドドン(Igor Dodon)前大統領を国家反逆や汚職の容疑で拘束し、首都キシニョフにある自宅など12か所を家宅捜索した。検察が明らかにした。

 ドドン氏は2016~2020年に大統領を務め、公然とロシアから支援を受けていた。2019年には、政治的盟友の新興財閥(オリガルヒ)、ウラジーミル・プラホトニュク(Vladimir Plahotniuc)氏から金銭を受け取った収賄の疑いが持たれている。プラホトニュク氏は2020年に国外逃亡したが、その後、米国入国を拒否された。

 モルドバでは主にルーマニア語が使われているが、少数とはいえ無視できない数のロシア語話者もいる。東部トランスニストリア(Transnistria)には、親ロシア派支配地域「沿ドニエストル・モルドバ共和国」も存在する。政治危機が頻発し、親欧米派と親ロ派の間で定期的に政権交代が起きている。(c)AFP