【5月25日 Xinhua News】中国湖南省(Hunan)文物考古研究所は21日、永州市(Yongzhou)東安県(Dong’an)にある後背山墓群の発掘調査で、清代の墓25基を発見したと発表した。磁器(陶器)のかめや碗、銅製のかんざしやナイフなどの遺物60点余りが出土した。

 一部の墓碑に「光緒二十一年」「嘉慶十七年」などの記載があったことから、多くの墓が清代中~後期のものと判断した。出土器物の特徴も年代と一致していた。

 同研究所の李意願(Li Yiyuan)副研究員によると、発掘したほぼ全ての墓に器物が副葬品として埋葬されていた。磁器(陶器)碗の多くは、かめの縁に逆さにかぶせた形で見つかった。単独で埋葬された一部のかめの中からは食料も発見された。これらは地元で「糧食罐(かん)」と呼ばれ、同様の埋葬習慣が今でも残っているという。

「後背山墓群は湖南地区の比較的代表的な清代墓地で、出土物が多く、葬送習慣にも顕著な地方と時代の特色が見られる。中国南方地区の葬送制度の変遷と地域の歴史文化を探求する上で重要な学術的価値があり、地元の当時の葬送制度と葬送習慣を理解するための新たな考古学資料になる」とも語った。(c)Xinhua News/AFPBB News