【5月23日 CGTN Japanese】世界保健機関(WHO)は19日、中国の康希諾生物(カンシノ・バイオロジクス)が開発したウイルスベクター型の新型コロナウイルスワクチン「コンビデシア(Convidecia)」を緊急使用リスト(EUL)に追加したと発表しました。中国医薬集団(シノファーム)と科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)のコロナワクチンに続き、WHOが緊急使用を承認した3番目の中国製コロナワクチンとなります。 

 新型コロナウイルス感染症の発生後、カンシノ製コロナワクチンは2020年5月付の国際医学誌「ランセット」でフェーズ1(第Ⅰ相)とフェーズ2(第Ⅱ相)の治験結果を公開し、世界中複数の地域でフェーズ3(第Ⅲ相)の治験を始めました。同年8月には中国で初となるコロナワクチン発明特許を取得しました。2021年2月に中国国内での緊急使用が許可され、同年12月に世界の複数の地域で行われたフェーズ3の治験データを公開しました。これは中国国内で規模が最も大きいコロナワクチンの治験となります。 

 世界では現在、120種以上のコロナワクチンが治験段階にあり、うち27種が緊急使用されていますが、WHOが緊急使用を承認したのは11種だけです。 

 カンシノ製コロナワクチンがWHOから承認された理由としては、優れた予防効果が挙げられます。「ランセット」が発表した中国製コロナワクチンの最大サンプルとなるフェーズ3の治験データによりますと、18歳以上の健康な成人がカンシノ製コロナワクチンを1回接種した場合、安全性と有効性は明らかで、接種14日後の重症化予防率は96%に上り、死亡の予防効果も顕著だということです。(c)CGTN Japanese/AFPBB News