【5月22日 AFP】ウクライナ南東部マリウポリ(Mariupol)で投降した「アゾフ連隊(Azov Regiment)」の兵士について、ロシアの停戦交渉担当者は21日、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領と親しいウクライナ人政治家ビクトル・メドベチュク(Viktor Medvedchuk)氏(67)との身柄交換を検討すると述べた。

 ロシア側の停戦交渉団の一員であるレオニード・スルツキー(Leonid Slutsky)氏は、親ロシア派が支配するウクライナ南東部ドネツク(Donetsk)で、「われわれはその可能性を検討するつもりだ」とロシア通信(RIA)に語った。

 メドベチュク氏はウクライナの有力政治家で、同国有数の資産家。プーチン大統領と親しいことで知られる。軍事機密をロシア側に流した反逆罪容疑で昨年から自宅軟禁下にあったが、今年2月のロシアの侵攻後に逃走し、4月中旬に再逮捕された。

 ロシアはこの日、約3か月に及んだマリウポリ攻防戦での勝利を宣言。イーゴリ・コナシェンコフ(Igor Konashenkov)国防省報道官は、セルゲイ・ショイグ(Sergei Shoigu)国防相がプーチン大統領に「作戦の終了および(アゾフスターリ〈Azovstal〉)製鉄所とマリウポリ市の完全な解放」を報告したと発表した。

 製鉄所に立てこもって最後まで抵抗を続けていたウクライナ兵のうち、元準軍事組織でかつて極右団体とつながりのあったアゾフ連隊について、ロシアは「ネオナチ(Neo-Nazi)組織」だと主張している。

 ロシア最高裁判所は26日、アゾフ連隊の「テロ組織」認定に関する審理を開く予定で、捕虜交換の進展は先行きが見通せない状況だ。

 ドネツクの親ロシア派指導者デニス・プシリン(Denis Pushilin)氏は21日、製鉄所に立てこもったウクライナ兵を裁判にかけるべきだと主張した。(c)AFP