【5月20日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)に参戦するフェラーリ(Ferrari)のカルロス・サインツ・ジュニア(Carlos Sainz Jr.)は19日、今季復活した「グラウンドエフェクト」によって背中に悪影響が出ることへの懸念を示した。

 母国レースとなる第6戦スペインGP(Spanish Grand Prix 2022)の開幕を翌日に控える中、サインツは報道陣に対し、脊椎に慢性的な損傷が引き起こされる不安について言及。今季わずか5戦を終えた現時点で、すでに上半身の「至る所にこわばり」を感じているといい、長期的な体の問題につながる可能性を指摘した。

 レースでの接近戦を増やしたり、強豪チームが偏らないようにしたりするための一環として、2022年から復活したグラウンドエフェクトカーでは、高速における「ポーポイズ現象」を軽減するために、非常に強固なサスペンションが必要になる。

 コース幅が狭くバンピーな市街地コースで行われる次週のモナコGP(Monaco Grand Prix 2022)でのレースについて聞かれると、サインツはこの問題にはより幅広い議論が必要だとの考えを示し、「このようなマシン哲学では、ドライバーが自分の背中や健康と引き換えにどれほどの代償を支払うべきかが問題となる」と語った。

「何よりも議論の場が必要だ。この(新しい)レギュレーションは素晴らしいと思うし、レースにとって必要な取り組みだが、僕らは自分たちの首や背中がこわばるようなレースをする必要があるのだろうか?」 (c)AFP