【5月19日 AFP】山口県阿武町が新型コロナウイルス対策関連の給付金4630万円を誤送金した問題で、県警は19日、誤って送金されたものと知りながら一部を別の口座に振り替えたとして、電子計算機使用詐欺容疑で24歳の男を逮捕したと発表した。

 男は金について、オンラインカジノで使ったと供述する一方、「少しずつでも返していきたい」と話している。

 阿武町の花田憲彦(Norihiko Hanada)町長は19日、逮捕によって「真実を知るには近づいた」と述べた。全額使ったとの主張については「私には信じられない」とした上で、「(金が)どこかに残っている可能性がある」との見方を示した。

 阿武町は自宅訪問や電話、手紙などで再三にわたり返還を求めてきたが、男は応じなかった。同町は先週、返還を求める民事訴訟を起こした。

 ミスを犯した阿武町と、返還に応じない男に対し、国民からは怒りの声が上がっている。花田氏は、町職員は怒りの電話やメールへの対応で疲れ果てていると語った。(c)AFP