【5月19日 AFP】米俳優トム・クルーズ(Tom Cruise)は18日、第75回カンヌ国際映画祭(Cannes Film Festival)で名誉パルムドール(Palme d'or d'​honneur)を受賞した。最新作『トップガン マーヴェリック(Top Gun: Maverick)』をめぐっては、劇場公開にこだわったことを明らかにした。

『マーヴェリック』は、1986年の大ヒット作『トップガン(Top Gun)』の待望の続編。2020年のカンヌ映画祭で初上映される予定だったが、新型コロナウイルスの流行を受けて通常の形での映画祭開催が取りやめとなり、公開が延期されていた。

 欧州でのプレミア上映となった今年のカンヌ映画祭で、クルーズは観客を前に「私は大スクリーンで上映するために映画を作っている」と強調。「その経験がたまらない。同業者にもぜひ、味わってほしい」と語った。

 ストリーミング配信は考えなかったのかとの質問に対しては、「全く考えなかった」と即答。

「私たちは今ここで一つになっていますよね。話す言葉も、文化も違う。それでも同じ経験を分かち合えている」と、「劇場愛」を訴えた。

「映画館が大好きなんだ。映画が公開されると必ず出掛ける。帽子をかぶり、他のお客さんに交じって。映画館のオーナーとも多くの時間を過ごしてきた」

 クルーズは実際、新型コロナ感染が拡大していた2020年夏、クリストファー・ノーラン(Christopher Nolan)監督の作品『テネット(Tenet)』をお忍びで観賞し、宣伝に一役買ったこともある。

「劇場に行くと、ポップコーンを売っている人などいろんな係の人にこんなふうに声を掛けるんだ。大変な仕事だね。私たちも『ミッション:インポッシブル(Mission: Impossible)』の続編を作っているし、『トップガン』続編も公開されるからねと」

『マーヴェリック』は27日、全世界で同時公開される。「ミッション:インポッシブル」シリーズの続編2本は2023年と2024年に公開の予定だ。(c)AFP