【5月19日 AFP】東京五輪の陸上男子100メートルで金メダルを獲得したラモントマルチェル・ヤコブス(Lamont Marcell Jacobs、イタリア)が18日、伊サボナ(Savona)で行われた競技会で今季初めて100メートルに出場して優勝を飾ったものの、不満を残した。

 予選では追い風もあって9秒99を記録したヤコブスは、決勝では10秒04のタイムを計測した。

 臀部(でんぶ)の筋肉に小さな問題があったヤコブスは、予選で思うように動けなかったこともあり、決勝出場を取りやめる考えもあったという。

 記者団に対してヤコブスは「正直なところ、もう少しうまくやれると思った」とすると「技術的な部分で自分らしくなかった。気後れしたようなレースだった」と語った。

 3月の世界室内陸上選手権(World Athletics Indoor Championships Belgrade 22)では、100メートルの世界王者クリスチャン・コールマン(Christian Coleman、米国)を破って60メートルの金メダルを獲得したヤコブスは、前週にはケニア・ナイロビでの大会で五輪以来となる100メートルに出場予定だったが、体調不良により欠場していた。

 今後は、夏の第18回世界陸上オレゴン大会(World Athletics Championships Oregon 22)のリハーサルとなる、月末のダイヤモンドリーグ(Diamond League 2022)今季第3戦ユージーン(Eugene)大会に出場。この大会では、コールマンと激突する可能性のある世界陸上に向けて、走りのキレを取り戻したいと考えている。

「室内のシーズンは世界王者として終えた。同じようにできると願っている」 (c)AFP/Terry DALEY