【5月18日 AFP】林芳正(Yoshimasa Hayashi)外相は18日、中国の王毅(Wang Yi)外相とオンライン会談を行い、中国はウクライナ問題で「責任ある役割を果たす」よう求めた。両者の会談は約半年ぶり。

 ロシアのウクライナ侵攻をめぐり、日本は西側諸国と足並みをそろえ、ロシアに厳しい制裁を科している。一方、中国政府は制裁回避を助けることはないと約束しているが、ロシアの侵攻を非難するのは拒否している。

 日本外務省によると、林外相は、ウクライナ侵攻は国連憲章(UN Charter)や国際法に違反していると指摘した上で、「中国が国際社会の平和と安定の維持で責任ある役割を果たすよう求めた」という。

 中国外務省は会談後、声明を出し、日本が「歴史の教訓を生かし、地域の平和と安定の維持に注力し、慎重に行動する」よう望むと反論した。

 その中で「日米の2国間協力が陣営間の対立をあおったり、ましてや中国の主権や安全保障、開発による利益を損なったりしてはならない」と強調した。

 日本は軍事的影響力を強める中国を警戒している。林外相は会談で、尖閣諸島問題や東シナ海(East China Sea)、南シナ海(South China Sea)の状況についても言及した。(c)AFP