動画:村上隆氏「美術史を射抜く」 米NYで個展 伝統からメタバースまで
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【5月17日 AFP】ポップアートとアジア美術の融合で知られる現代美術家の村上隆(Takashi Murakami)氏が、米ニューヨークで個展を開催している。
マンハッタン(Manhattan)のガゴシアン・ギャラリー(Gagosian Gallery)で開催中の個展「An Arrow through History(歴史を射抜く矢)」で、村上氏は伝統美術から日本のポップアート、そして唯一無二なデジタルデータ「NFT(非代替性トークン)」による作品へと至る懸け橋を試みている。
その軌跡は「メタバース(仮想空間。メタ〈超越した〉とユニバース〈宇宙〉からできた造語)」をテーマとする最近の作品へとつながっていく。
村上氏は「作品を手掛けるときに、デジタルとアナログの区別はしません」とし、「私は常に現代美術の文脈で制作をしており、その文脈とは認知的革命の引き金となるイベントに自分が関われるかどうかがすべてです」とギャラリーを通じて述べている。
■メタバースに没入
中国の元(Yuan)王朝時代の磁器製のつぼにインスピレーションを得た、青と白の魚の絵柄が描かれたインスタレーション展示では、来場者がスマートフォンで写真・動画共有アプリ「スナップチャット(Snapchat)」とフィルターを使用すると画面の中の展示室に魚が泳ぎだし、拡張現実(AR)技術を駆使した作品を楽しむことができる。
「日本の文化はもともとユーラシア大陸から来たものですが、私のコンセプトはそれを超えてメタバースへ至ること、1本の矢で美術史を射抜くことです」と村上氏は述べている。
映像は11日撮影。(c)AFP/Nicolas REVISE