【5月17日 AFP】サッカーイングランド・チャンピオンシップリーグ(2部)のブラックプール(Blackpool FC)に所属する17歳のFWジェイク・ダニエルズ(Jake Daniels)が16日、同性愛者であることを公表した。英国の男子プロサッカー界では30年以上にわたりゲイのカミングアウトが行われておわず、ダニエルズの決断は歴史的な瞬間だと称賛されている。

 ダニエルズはクラブの公式サイトで「ピッチ外では真の自分や本当の自分は誰なのかを隠し続けてきた」と述べ、「自分がゲイであるとこれまでずっと分かっていたが、今はカミングアウトして自分らしくいる準備ができていると感じる」と続けた。

 英国では1990年、ノリッジ・シティ(Norwich City)やノッティンガム・フォレスト(Nottingham Forest)でプレーした元FWのジャスティン・ファシャヌ(Justin Fashanu)氏が現役時代にゲイであることを公表。

 また豪Aリーグでも昨年10月、アデレード・ユナイテッド(Adelaide United)に所属するジョシュ・カバッロ(Josh Cavallo)が同性愛者であるとカミングアウトしている。

 さらに元ドイツ代表MFで、アストン・ビラ(Aston Villa)でも活躍したトーマス・ヒツルスペルガー(Thomas Hitzlsperger)氏も現役引退後に同性愛者であると告白しており、元DFのロビー・ロジャース(Robbie Rogers)氏は、リーズ・ユナイテッド(Leeds United)から米メジャーリーグサッカー(MLS)のロサンゼルス・ギャラクシー(Los Angeles Galaxy)に移籍した2013年にゲイであると明かした。

 ダニエルズは「自身の性のあり方についてこの国で最初に公表したサッカー選手の一人になるのは、未知の世界に足を踏み入れることになるが、ジョシュ・カバッロや(ノンリーグで監督を務めた)マット・モートン(Matt Morton)氏、他競技のアスリートから刺激を受け、変化を促す勇気と決意を手にした」と付け加えた。

 トップチームデビューを飾ったばかりのダニエルズによれば、自身をサポートしてくれたユースチームの仲間に打ち明けていたという。

「うそをついたり、周りに合わせるために変わらなければいけないと感じたりするのがこれまでずっと嫌だった」と語ったダニエルズは、「こうすることで自分自身がロールモデルになりたい」と続けた。(c)AFP