【5月13日 AFP】スウェーデン議会は13日、安全保障政策に関する報告書を公表し、同国が北大西洋条約機構(NATO)に加盟することにより北欧で紛争が生じるリスクが低減されるとの見解を示した。政府は今後数日のうちに、加盟申請を行うかどうか決定するとみられている。

 報告書は「スウェーデンのNATO加盟は軍事衝突の敷居を上げ、結果的に北欧で抑止効果を発揮することになるだろう」と指摘した。

 報告書は、NATO加盟の是非について具体的な言及を避けたものの、「既存の欧州や欧州・大西洋の枠組みの外で2国間の防衛に関する同盟を組むことは非現実的だ」と強調した。

 さらに「スウェーデンが深刻な脅威に直面したり、攻撃されたりした場合、現在の相互協力に関する枠組みで支援を受けられる保証はない」との見方を示した。

 フィンランドのサウリ・ニーニスト(Sauli Niinisto)大統領とサンナ・マリン(Sanna Marin)首相は12日、NATOへの加盟を支持すると表明した。​​

 スウェーデンのアン・リンデ(Ann Linde)外相は、フィンランドの動きは自国に影響を与えると述べた。また、両国がNATOに加盟する場合、ロシアはこれを否定的に受け取る可能性があるが、「従来型の軍事攻撃」を受ける恐れはないとも語った。

 スウェーデンとフィンランドは過去数十年間にわたって軍事的に非同盟を貫いてきたが、ロシアのウクライナ侵攻を受けてNATO加盟を支持する声が高まっている。(c)AFP​​