【5月12日 AFP】ロシア外務省は12日、フィンランドの首脳が米国主導の北大西洋条約機構(NATO)への加盟を支持したことを受け、「軍事技術的な」対抗措置を講じざるを得ないと警告した。

 またロシア大統領府(クレムリン、Kremlin)のドミトリー・ペスコフ(Dmitry Peskov)報道官は記者会見で「NATOがさらに拡大しても、われわれの大陸が安定し安全になるわけではない」と指摘。フィンランドの加盟は脅威になるのかとの問いに、同氏は「言うまでもない」と明言した。

 ペスコフ氏は「すべてはこの拡大プロセスが今後どのように行われるのか、(NATOの)軍事インフラがどれだけ移動し、わが国の国境に近づいてくるのかにかかっている」と説明した。

 これに先立ちフィンランドの大統領と首相は同日、NATOへの加盟を支持し、今週末にも正式な決定を下すと述べていた。

 ロシアが2月にウクライナに軍隊を派遣して以降、フィンランドの政界や世論はNATO加盟に大きく傾いている。同国はロシアと1300キロに及ぶ国境線で接しており、過去数十年間にわたって軍事的に非同盟を貫いてきた。(c)AFP