【5月29日 AFP】普段は物静かに話す飯塚麻結(Mayu Iizuka)さん(26)は、都内の一室で自身のアバターのライブ配信が始まると、激しく手を振りながら甲高い声でトークを始めた。

 画面にはキャラクター「琴吹ゆめ」として登場する。使うのは、ノートパソコンとウェブカメラ、首に装着したモーションセンサーで、表情はプロデューサーがコントロールする。

「アニメ声」にミニスカート、大きな紫色の瞳──アニメの美少女キャラ的な琴吹ゆめは、仮想キャラクターをアバターとして使い、動画を投稿するバーチャルユーチューバー(VTuber、Vチューバー)に多い特徴を備えている。

 日本のニッチなサブカルチャー、Vチューバー界が誕生して約5年。データ分析企業ユーザーローカル(User Local)によると業界は急成長を遂げ、現在配信中のVチューバーは世界で約1万6000人に上る。

 動画投稿アプリのティックトック(TikTok)やライブストリーミング配信プラットフォームのツイッチ(Twitch)などでファンを増やし、中には1億円以上を集めるVチューバーもいる。