【5月12日 AFP】イタリアの国防省や上院などのウェブサイトが、親ロシア派ハッカー集団「キルネット(Killnet)」によるサイバー攻撃を受けた。日刊紙コリエレ・デラ・セラ(Corriere della Sera)などが11日、報じた。

 国防省のサイトは「メンテナンス中」と表示され、上院のサイトはアクセスできなくなったが、いずれも数時間後に復旧した。国立衛生研究所(ISS)など複数のサイトもダウンしたが、送電網などのインフラへの不正アクセスはなかったとされる。

 AGI通信によると、キルネットは欧州国別対抗歌謡祭「ユーロビジョン・ソング・コンテスト(Eurovision Song Contest)」のサイトへのサイバー攻撃も試みたが、失敗した。

 ルーマニアのサイバーセキュリティー庁によれば、キルネットは先月、ロシアの侵攻を受けるウクライナを支援したとして、ルーマニア政府のサイトにサイバー攻撃を仕掛けた。

 同国情報機関は、米国やポーランド、チェコ、エストニアや北大西洋条約機構(NATO)の公式サイトもキルネットの標的となっているとしている。(c)AFP