【5月11日 AFP】米共和党上院選挙対策委員会のリック・スコット(Rick Scott)委員長は10日、ジョー・バイデン(Joe Biden)大統領(79)は大統領職を遂行するのに「不適格」だとして、辞任すべきだとの見解を示した。

 今年11月の中間選挙を控え、バイデン氏はスコット氏らドナルド・トランプ(Donald Trump)前大統領の支持者を「過激主義者」だとして批判している。

 これに対しスコット氏は声明で「正直に言わせてもらうと、ジョー・バイデン氏は体調がすぐれず、公職には不適格だ。支離滅裂、無能力で頭が回っていない。自分の居場所が分かっていないこともたびたびある。国を率い、職務を遂行する能力はない」と語った。

 さらに「分かっていながら誰も言おうとしないが、国益のために言わねばなるまい。ジョー・バイデン氏は職務を遂行できない」と切り捨てた。

 共和党は2020年の大統領選でトランプ氏が敗れて以来、米国史上最高齢の大統領であるバイデン氏の衰えを中心に批判を展開してきた。

 スコット氏の声明について記者に問われたバイデン氏は「あの男には問題があると思う」と笑顔で返した。

 バイデン氏は、共和党は社会問題や経済問題をめぐりトランプ氏支持の過激主義者に乗っ取られていると喧伝(けんでん)しており、スコット氏をやり玉に挙げている。

 バイデン氏は10日の演説で、スコット氏が示している経済政策案について、低所得層への増税につながり、低所得層・高齢者向けの公的医療保険制度の継続を不透明にするものだと改めて警告。トランプ氏支持者のスローガン「MAGA(米国を再び偉大に)」に言及し、「過激なMAGA政策にほかならない」と非難した。(c)AFP