【5月10日 AFP】米国のジョー・バイデン(Joe Biden)大統領は9日、ウクライナへの兵器の貸与を推進する「レンドリース(Lend-lease、武器貸与)法案」に署名し、法律が成立した。武器貸与法は第2次世界大戦(World War II)中、ナチス・ドイツ(Nazi)と戦う同盟国への支援を加速させたことで知られる。

 武器貸与法の成立により、米国はウクライナに対し、火砲や対空ミサイル、対戦車兵器など強力な兵器を迅速に供与することが可能になる。

 バイデン氏は同法について「(ロシア大統領のウラジーミル・)プーチン(Vladimir Putin)の残忍な戦争から自国と民主主義を守るために戦う」ウクライナを支援するものだと述べた。

 ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領は同法成立を歓迎。ナチスとの戦いに触れながら「歴史的な一歩だ。われわれは共に、再び勝利すると確信している。77年前(の対独戦勝)と同じように、ウクライナおよび欧州で民主主義を守り抜くつもりだ」とツイッター(Twitter)に投稿した。

 武器貸与法は1940年代、フランクリン・ルーズベルト(Franklin Roosevelt)政権下で導入された。欧州の同盟国への軍事支援手続きを簡略化するもので、当時、共通の敵であるナチスを前に同盟関係にあった旧ソ連も同法に基づいて支援した経緯がある。(c)AFP