【5月10日 CNS】中国では最近、新エネルギー車(NEV)の中古車が人気となっている。ガソリン価格と電気自動車(EV)の新車価格が高騰している影響だ。

「ガソリンの値上がりで自動車を手放す人が増えた。特にガソリン車を売る人が多い」。自動車ディーラーの杭州恒冠名車の販売スタッフの張(Zhang)さんはそう話す。

 浙江省(Zhejiang)湖州市(Huzhou)の呉(Wu)さんは最近、2016年に購入したキャデラック(Cadillac)XTSを売り払い、EVの小鵬(XPeng)P7に買い替えた。銀行マンで市内の運転が多い呉さんは「ガソリンを満タンにするのに以前は350元(約6826円)程度だったが、今は600元(約1万1702円)近い。新エネルギー車に交換することにした」と話す。

 杭州恒冠名車の張さんは「中古NEVの人気も高い。特にテスラ(Tesla)です。テスラの新車価格は上昇しているが、中古価格はそれほど変動していません」という。2014年型モデルSは約27万元(約527万円)で販売されており、以前は100万元(約1950万円)以上だった車が格安で購入できる。

 別のディーラーの杭州聚鑫(%%Juxinming%)銘車の担当者は「NEVを入荷した当日に売れることもよくあります。昨日入荷した小鵬のNEVはその日に手付金が支払われ購入が決まりました」と話す。

 ただ、NEV中古車が人気となっているもっと大きな理由がある。自動車の原材料価格の上昇と半導体不足だ。新車の供給が停滞し、車の注文から納入までの期間が非常に長くなっている。

 自動車業界の専門家は「特に一部の売れ筋モデルの生産が減少し、新車価格が上昇している。すぐに車が必要なユーザーは中古車に目を向けるようになり、NEV中古市場の需要が高まっている」と説明している。(c)CNS-銭江晩報/JCM/AFPBB News