【5月8日 AFP】テニス、マドリード・オープン(Mutua Madrid Open 2022)は7日、男子シングルス準決勝が行われ、大会第7シードのカルロス・アルカラス(Carlos Alcaraz、スペイン)は6-7(5-7)、7-5、7-6(7-5)で第1シードのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)を下し、クレーコートの同一大会でジョコビッチとラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)に勝利した初めての選手となった。

 チケット完売となったラ・カハ・マヒカ(La Caja Magica)の地元観客の前でアルカラスは、初めて現世界ランキング1位から勝利し、ここ5週間でマスターズ1000(ATP Masters 1000)2度目の決勝進出を果たした。

 トップ10から今季最多7勝を挙げている19歳のアルカラスは、2週間前にバルセロナ・オープン(Barcelona Open Banc Sabadell 2022)で優勝するなど目下9連勝中で、決勝では連覇を目指す第2シードのアレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev、ドイツ)と対戦する。

 ここ17年では最年少で世界1位を撃破したアルカラスは、限界はあるのかと問われると、「そうは思わない。あすは(優勝した)マイアミ・オープン(Miami Open 2022)と同じように決勝に臨む。またマスターズ1000のファイナルでプレーできることをうれしく思う」と答え、「全てのトーナメントで、全てのサーフェスで彼ら(トップ10プレーヤー)と戦う準備はできているという感触はある」と自信をにじませた。

 最終セットでジョコビッチは2度マッチポイントをしのいだものの、3度目はアルカラスがこの試合35本目のウイナーをフォアハンドで決め、3時間35分の熱戦を制した。

 6本中1本しかブレークポイントをものにできなかったジョコビッチだが、それでもポジティブな手応えを得てマドリードを離れた。

「彼はとてもいい度胸をしていた。年齢にしてはプレーが成熟しているし、勇気もあり印象的だ。勝利にふさわしかった」とアルカラスをたたえたジョコビッチは、「多くのチャンスがありファンタスティックな試合だった。素晴らしいバトルだった。だが、チャンスを生かせなかったことには落胆している。とても良いテニスができたことは間違いない。今年一番のプレーだった」と前を向いた。

 第2シードのズベレフは6-4、3-6、6-2で第4シードのステファノス・チチパス(Stefanos Tsitsipas、ギリシャ)を退け、勝ち上がりを決めた。

 翌8日の午前1時過ぎに試合を終えたズベレフは、大会通算3度目の決勝進出。2018年大会に続き、昨年大会を制したマドリードでは連勝の数を9に伸ばしている。またズベレフは、過去2度対戦したアルカラスに連勝している。(c)AFP/Reem ABULLEIL