【5月6日 CGTN Japanese】新型コロナウイルスの感染拡大を抑え、景気が徐々に回復している中国香港では、研究者がさまざまな新技術を感染症対策に生かしています。

 公共施設での接触による感染リスクを減らすため、香港理工大学の研究チームは3Dプリント技術を活用して、ドアノブやエレベーターのボタンなどすべてのサイズと形に対応できる抗菌コーティングを考案しました。サンドペーパーや漂白剤を使っていろいろな実験を行った結果、いずれも抗菌効果が損なわれることはなく、新型コロナウイルス以外にもインフルエンザなどのウイルスにも効果的だということです。現在、製品の市場化に向けて地元の空港や不動産業者、政府機関などと協力して積極的に推進しているところです。

 一方、香港大学の研究チームは、感染経路の追跡、感染リスクが潜んでいる地域や感染者の特定に役立つ「下水サンプリング装置」を開発しました。下水路には病原体のほか、人間の腸内にもあるバイオマーカーがたくさん存在するため、サンプリングを通して異常を示すバイオマーカーに関する調査を行うことができるということです。ロボットをマンホールから下水道に送り込むと、サンプルを自動的に収集することができます。現在、香港政府の環境保護部門と廃水処理部門は、研究チームと提携して各地域の下水サンプリング作業を強化しているということです。(c)CGTN Japanese/AFPBB News