【5月6日 AFP】中国南部・湖南(Hunan)省長沙(Changsha)で起きたビル崩壊事故で、同国当局は5日、死者数が26人になったと発表した。

 同市中心部にあるビルは、住宅や宿泊施設、映画館が入居する8階建ての複合ビルで、先月29日に突然崩壊。事故発生から1週間近くがたつ中、現場では生存者の救出活動が続いている。国営中国中央テレビ(CCTV)は当局からの情報として、10人が救出されたと報じた。

 10人目の生存者は5日未明に救出された女性で、6日近くがれきに埋もれていた。中国国営新華社(Xinhua)通信によると、女性は救出時には意識があり、救助隊員に対し、自身を安全に脱出させる方法を助言したという。

 約88時間ぶりに救出された別の女性は、崩壊時にはベッドの上で勉強しており、手元に少量の水があったことや、掛け布団で暖をとれたことで生き延びたと国営メディアに語った。

 長沙市当局によると、建物の所有者と安全検査の担当者ら11人が事故との関連で拘束され、うち2人はビルの違法改築に関与した疑いが持たれている。当局は、建物の安全検査結果が偽造されたとみている。

 中国では、安全基準や建築基準が緩く、担当役人の汚職もあり、建物の崩壊が相次いでいる。(c)AFP