【5月16日 AFP】野球好きが多いことで知られる韓国では、Kポップの楽曲に乗せた巧みなパフォーマンスで選手と観客を盛り上げるプロのチアリーダーが、ビールやフライドチキンと同じくらい球場に欠かせない存在となっている。

 新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)が猛威を振るい、ファンがスタジアムへ入れなかった時期にも、選手はチアリーダーたちに、イニングごとのパフォーマンスを続けることを求め、彼女たちがいないと気がめいって仕方がないと訴えた。

 37歳のペ・スヒョン(Bae Soo-hyun)さんは、20年近くにわたり球場で踊ってきた最古参のチアリーダーだ。ペさんによれば、その間にチアリーダーに対する世間の見方も変わり、短いスカートで踊る女性という認識から、選手とファンの「橋渡し」をするプロとみなされるようになったという。

 ペさんと同僚たちにとって、チアリーダーはフルタイムの本業だ。ペさんは「私たちがいなかったら、一体感のある応援を選手に届けられない」と話し、「私たちのチアリーディングがあるから、選手は打席やマウンドにいっそう集中できる。私たちがファンを一つにしている」と誇った。

「私たちは試合の華。私たちがいなかったら、試合の面白みは薄れると思う」

 ペさんたちが踊るSSGランダース(SSG Landers)の試合を観戦に訪れた23歳のファンは、チアリーダーが「球場に明るいエネルギー」をもたらしていると言い、彼女たちがいなければ、試合はもっと「寂しい」印象になるだろうと話した。(c)AFP/Cat Barton and Kang Jin-kyu