【5月2日 AFP】ロシアのセルゲイ・ラブロフ(Sergei Lavrov)外相が、ナチス・ドイツ(Nazi)の独裁者アドルフ・ヒトラー(Adolf Hitler)に「ユダヤ人の血」が流れていたと発言したことを受け、イスラエルのヤイル・ラピド(Yair Lapid)外相は2日、これを非難し、ロシア大使を呼び出して説明を要求した。

 ロシアはこれまで、ウクライナの「非軍事化」と「非ナチ化」を目指すと主張してきた。

 ラブロフ氏はイタリアメディアが1日に公開したインタビューの中で、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領が、自らユダヤ人である以上「どんなナチズムを持てるというのかと反論している」と言及したとされる。

 ロシア外務省のウェブサイトに掲載された外相発言の書き起こしによると、ラブロフ氏は「私の誤解でなければ、ヒトラーにもユダヤ人の血が流れていた」と述べたという。

 ロシアのウクライナ侵攻開始以来、イスラエルは両国に対し微妙なバランスを維持しようと努めてきているが、今回の発言には怒りを示した。

 イスラエル外務省がこの「重大発言」について出した声明によると、ラピド外相は「ラブロフ外相の発言は許し難く、言語道断の主張であると同時に、甚大な歴史誤認だ」と非難。同省は「駐イスラエルのロシア大使を呼び出し、説明を求めた」としている。(c)AFP