【4月30日 AFP】米国防総省は29日、ウクライナでロシア軍と戦っていた元海兵隊員ウィリー・ジョセフ・キャンセル(Willy Joseph Cancel)さん(22)の死亡が前日報じられたことを受け、戦闘に参加する目的でウクライナ入りしないよう国民に警告した。

 国防総省のジョン・カービー(John Kirby)報道官は米CNNで、「ウクライナは交戦地帯であり、渡航するべきではない」として、渡航中止勧告を継続すると述べた。

 母親のレベッカ・カブレラ(Rebecca Cabrera)さんはCNNに、キャンセルさんは3月中旬にウクライナに渡航し民間軍事会社の一員として戦闘に参加し、今月25日に殺害されたと話している。遺体はまだ収容されていないという。

 1歳未満の子どもと共に後に残された妻のブリタニー(Brittany Cancel)さんはABCニュース(ABC News)に、キャンセルさんはウクライナ入りを強く志願し、「人を助けたいという思いから赴いた」と話している。

 カービー氏は家族に哀悼の意を表し、キャンセルさんの「利他的な動機」は理解できるとしながらも、「安全かつ効果的な方法で」ウクライナを支援することもできると強調した。キャンセルさんが死亡した状況については把握していないとした。(c)AFP