【4月29日 AFP】米ホワイトハウス(White House)は28日、ウクライナに侵攻したロシアへの経済制裁を強化する一連の法案の一環として、同国の新興財閥(オリガルヒ)から差し押さえた資産をウクライナの支援に充てることを提案した。

 ホワイトハウスは声明で、この措置が実行されれば「ロシアの侵略による被害を回復させるため、没収した泥棒政権の財産のウクライナへの移譲」が可能になると述べた。

 2月24日にロシアが侵攻を開始して以来、米国はウクライナに30億ドル(約3900億円)相当の武器を供与。バイデン政権は新たな法案で、今秋まで充足できる分の拠出を確保することを目指している。

 軍事支援と並行し、米国はロシアを孤立させ、同国の支配層に圧力をかけるための西側諸国の制裁を主導。ホワイトハウスによると、欧州連合(EU)の同盟国はこれまでにロシアの資産300億ドル(約3兆9000億円)以上を凍結。米国は10億ドル(約1300億円)以上相当の船舶や、航空機に制裁などを科し、ロシアの支配層が米国口座で所有する数億ドル(数百億円)の資産を凍結したとしている。(c)AFP