【4月27日 AFP】英国のボリス・ジョンソン(Boris Johnson)首相は26日、ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は国内での情報検閲を逆手に取って、ウクライナ侵攻を終わらせる「政治的な選択の余地」を有しているとの見方を示した。

 ジョンソン氏はテレビチャンネル「トークTV(TalkTV)」で、「大多数の国民が彼(プーチン大統領)の行動を支持し、メディアもウクライナで実際に起きていることを黙殺しているように見受けられることから逆説的に考えると、プーチン氏にとっては(軍を)後退・撤退させる政治的な選択の余地が思われている以上に大きい」と語った。

 ロシアはウクライナ侵攻を「特別軍事作戦」と称し、異論を唱えれば禁錮刑を科すと警告している。逆に言えば、プーチン氏としては、国民に対して軍事作戦は「完遂」し、「技術的な成功を収めた」と説明することも可能だと、ジョンソン氏は指摘した。

 西側諸国がウクライナに対してより強力な兵器を供与する中、ロシアは、核兵器を使った戦いに発展する恐れがあると繰り返し警告している。

 ジョンソン氏はしかし、西側諸国はそうした威嚇に対して譲歩する必要はないと主張。「西側は譲歩しなければならないと言う人や、プーチン氏は敗北の危機に直面すれば何をするか分からないと懸念する人もいる」としながら、「人々の懸念とは裏腹に、(プーチン氏にとっては)政治的な選択の余地がはるかに大きいと思う」と述べた。(c)AFP