【4月27日 AFP】旧ソ連構成国モルドバ東部の親ロシア派支配地域トランスニストリア(Transnistria)で爆発が相次いだことを受け、ウクライナは26日、ロシアが同地域を「不安定化」させようとしていると非難した。

 トランスニストリアでは25日から26日にかけ、親ロ派が「内務省」とする建物とラジオ塔で爆発が発生。隣国ウクライナでロシアが始めた戦争が飛び火する懸念が高まっている。ロシア軍幹部は先週、ウクライナ南部を制圧すれば同地域への回廊が確保できると述べていた。

 ウクライナのミハイロ・ポドリャク(Mykhailo Podolyak)大統領府顧問はツイッター(Twitter)に、「ロシアはトランスニストリア地域を不安定化させたがっており、モルドバに『来客』を待てとほのめかしている」と投稿。「あすウクライナが陥落すれば、ロシア軍は(モルドバの首都)キシニョフの門前に現れるだろう」と警告した一方で、「ウクライナは同地域の戦略的安全保障を必ず確保する」とし、モルドバに協力を呼び掛けた。

 トランスニストリアは1990年にモルドバからの分離独立を宣言したが、国際的には承認されていない。91年には、ロシア軍の支援を受けた分離派と政府軍との紛争に発展。92年に停戦協定が成立したが、ロシアは今も駐留軍を維持している。(c)AFP