【4月26日 Xinhua News】世界は現在、新型コロナウイルス感染が依然深刻な状況にあり、世界保健機関(WHО)も新型コロナのパンデミックが引き続き世界が注目する公衆衛生上の緊急事態になっていると発表している。絶えず出現する新型コロナウイルスの変異株に対し、感染予防と感染抑制面で何に留意すべきか。中国国務院合同予防抑制メカニズムの専門家がこの問いに答えた。

 中国の感染状況はこのところ、次第に落ち着きを見せているが、地域間の交差感染の影響が顕著なため、いくつかの地方の「ダイナミック(動態)ゼロコロナ」(感染の早期発見、早期封じ込め)任務は非常に厳しい状況にある。吉林省では吉林市の感染状況が引き続き好転し、長春市も減少傾向を見せているが、上海市の感染対策状況は依然厳しく、感染防止任務はなお困難かつ緊迫した状況下にある。

 オミクロン株は感染拡大速度が速く、無症状も多いため、感染対策に新たな課題をもたらした。中国疾病対策センター疫学首席専門家の呉尊友(Wu Zunyou)氏は、中国の感染対策にとってダイナミック・ゼロコロナが最良の選択肢であり、感染発生に際しては、確認されるごとに撲滅し、ウイルスを発生地で流行させず、他地域への拡散も阻止する必要があると述べた。

 新型コロナウイルスの絶え間ない変異に対しては、新変異株の伝播範囲、感染性、発症性などの変化と進展を世界的規模で密接に追跡するとともに、早期発見、早期報告、早期隔離、早期治療を含めた常態化した感染対策を堅持する必要があるとした。

 呉氏は、早期発見が感染を効果的に抑制できるかの鍵になるとも指摘。国外からのウイルス流入防止については、輸入症例を速やかに発見できるよう、入国者を隔離観察するとともに、国外のコールドチェーン(低温輸送網)や貨物輸送に関わる人々を日々モニタリングし、「物から人」とそれに続く「人から人」への感染を速やかに発見する必要があると語った。

 国内に入った変異株については①感染発生地区の人の移動抑制を強化し、感染者の流出を厳重に防ぐ②外来受診者の監視を強化し、早期症例を速やかに発見できるよう、発熱やせきなど新型コロナ感染症または風邪が疑われる患者を検査する③個人に対しては、のどの腫れや痛み、せきなどの症状があれば抗原検査キットによる自主検査を行い、陽性の場合は速やかに地元の感染対策部署に報告させる-の三つの措置が取られている。

 ワクチンを接種し、個人防護措置を徹底することがコロナに対する「武器」になる。中国疾病対策センターの王華慶(Wang Huaqing)免疫計画首席専門家は、事情があり接種できない人以外の高齢者は早急にコロナワクチンを接種し、免疫強化を速やかに終えるよう呼びかけた。(c)Xinhua News/AFPBB News