【4月25日 AFP】新型コロナウイルスの感染者が急増する中国・北京中心部で25日、集団検査を待つ人の長蛇の列ができた。厳格なロックダウン(都市封鎖)への懸念から、買いだめに急ぐ人の姿も見られた。

 上海では、過去数週間にわたりほぼ全域でロックダウンが敷かれており、25日には51人の死亡が報告された。外出できない人への生鮮食品の配給が滞り、新型コロナ以外で診察を受けることが難しくなっている。

 北京では先週、数十人の感染者が確認された。25日の新規感染者数は14人となった。北京でも上海のような厳しいロックダウンが行われるのではないかとの懸念が広がっている。

 北京で最多の人口350万人を擁する朝陽(Chaoyang)区は24日、翌25日から住民と同区に勤務する人を対象に全員検査を行うと発表した。区内には国際企業の本部や各国大使館も多い。

 全員検査の発表を受け、住民は必需品の買いだめに急いだ。生鮮食品の配達アプリでは発表後すぐに多くの品が売り切れとなったが、25日には在庫が戻っていた。

 北京在住の男性(31)は25日、集団検査のことを聞いて卵や野菜などを買いに来た。男性はAFPに対し、幼い子どもがいるので、外出禁止を命じられても大丈夫なように食料を蓄えておきたいと語った。「大人は数日耐えられるが、子どもはそうはいかない」 (c)AFP/Beiyi SEOW