【4月23日 AFP】(更新)ロシア国防省は22日、先週ウクライナでの軍事作戦中に沈没した黒海(Black Sea)艦隊旗艦のミサイル巡洋艦「モスクワ(Moskva)」について、乗組員1人が死亡し、27人が行方不明になっていると発表した。沈没の人的被害が公表されたのは初めて。

 ロシア通信各社は国防省の発表として、「13日の火災の結果、『モスクワ』は弾薬の爆発で深刻な損傷を受けた」と報道。「軍人1人が死亡、27人の乗組員が行方不明となった」とし、残る396人は避難したと伝えた。当局は当初、乗組員は全員が避難したと発表していた。

 同艦は、2か月近く続くウクライナ侵攻で海軍の作戦を主導し、港湾都市マリウポリ(Mariupol)に対する包囲戦でも中心的役割を果たしていた。米国防総省の高官は、ウクライナ軍が発射したミサイル2発を受けて黒海に沈んだとの見方を示している。

 沈没後、乗組員の親や家族はソーシャルメディア上で、自分の子どもが行方不明になっているなどと訴え、情報開示を求めていたが、ロシア政府は公表を拒んでいた。(c)AFP