【4月21日 AFP】オランダで20日、セックスワーカーが危険な顧客に関する情報を共有できるオンラインプラットフォームが開設された。性産業の安全性向上が狙い。

 開発されたのは「Ugly Mugs NL」と呼ばれるプラットフォームで、司法省の支援を受け、オランダ性病・エイズ防止協会(SOA AIDS)とセックスワーカーの労働組合PROUDが立ち上げた。

 サイトには「乱暴で危険な顧客について警告し合うことが可能」と説明されている。新規顧客について調べたり、自分が活動する地区内に危険な顧客が来たらアラートを受け取ったりできるほか、警察に通報もできる。

 SOA AIDSとPROUDの2018年の調査によると、オランダのセックスワーカーの97%が暴力を経験している。

 性的暴力の経験がある人は約78%、身体的暴力を受けた人は60%に上った。顧客に金銭を盗まれたり、支払いを拒否されたりといった金銭面でのトラブルに遭った人も58%いた。

 調査は司法省が委託したもので、300人以上のセックスワーカーが対象となった。

 オランダでは2000年に売春が合法化された。セックスワーカーは地元の商工会議所に登録し、所得税を納める必要がある。(c)AFP