【4月20日 AFP】ウクライナ東部ドネツク(Donetsk)州のパブロ・キリレンコ(Pavlo Kyrylenko)知事は19日、州内の要衝マリウポリ(Mariupol)では、同国軍とロシア軍との間で戦闘が依然続いていると語った。

 キリレンコ氏は米CNNテレビに対し、「マリウポリでは戦闘が続いている。市街戦だ」と説明。ウクライナ側は「激しい爆撃」を受けながらも防衛を続けていると述べた。

 戦闘が拡大していることに加え、通信手段を欠いていることから、ウクライナ、ロシア双方が発表する情報はいずれも検証ができない状況にある。ロシア軍は徐々に市内へ進攻、地下トンネル網のある港近くの大規模工場群にウクライナ軍を追い込んでいるとみられる。

 ロシア国防省はこの日、マリウポリのウクライナ軍に対し即時投降を呼び掛ける最後通告を再度発出。アゾフスターリ(Azovstal)製鉄所に立てこもるウクライナ軍は「壊滅的な状況」に直面していると警告し、「武器を置く者は皆、命が保証される」とした。

 マリウポリ市当局は前日、メッセージアプリのテレグラム(Telegram)への投稿で、同製鉄所の地下シェルターには少なくとも1000人の民間人も避難しているとしていた。その多くが子ども連れの女性や高齢者だとされる。(c)AFP