2000の海外倉庫、全世界に広まる
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【4月15日 People’s Daily】英国・バーミンガムにある縦騰グループ(Fujian Zongteng Network)傘下の海外倉庫では、仕分け設備が粛々と動いている。現在、英国国内の倉庫では1日あたり18万件を処理でき、毎年4万個近くのコンテナを入庫させられる。同社の李聡(Li Cong)副総裁によれば、海外倉庫の面積は世界中で100万平方メートルを突破し、すでに30か国以上をカバーし、6大陸をまたぐEコマース物流ネットワークが形成されているという。
目下、中国企業所有の海外倉庫は2000を超え、総面積は1600万平方メートルを超え、業務範囲は世界中に広がった。中国倉庫保管・配送協会の国際Eコマース・海外倉庫分会の周武秀(Zhou Wuxiu)秘書長によれば、海外倉庫は政府が主導する外資導入・海外投資の増大に伴って発展してきた。北米・欧州などで国際Eコマース業務量は急激に伸び、物流の基礎設備が比較的しっかりとした地域には海外倉庫が優先的に配置されてきた。中国の貿易相手がさらに多元化されていくにしたがい、世界中を舞台にした海外倉庫の配置は、まさに開拓の最中にある。
積極的に新興市場の開拓を行い、「一帯一路(Belt and Road)」構想に貢献した企業もある。中建材グループ国際貿易有限会社(CNBM)は、建築材の国際Eコマースプラットフォーム構築に積極的だ。同時に、ドバイやベトナムのビンズオン省など6か所に海外倉庫を設け、国際Eコマースと海外倉庫を連動的・協調的に発展させ、中東・アフリカ・東南アジアなどの地区にも海外倉庫ネットワークを広げる取り組みを続けている。
2021年11月、ベルギー・リエージュの空港で、菜鳥スマート物流のキープロジェクトが始動した。3万平方メートルを投入し、航空貨物ステーションと仕分けセンターを設立した。スペインでは、菜鳥のマドリード海外倉庫の面積は3万平方メートルに達し、備蓄貨物量は倍増した。
海外倉庫は大きく配送の効率を上げる。菜鳥の輸出物流事業部の熊偉(Xiong Wei)社長はスペインの海外倉庫の例をあげて、「例えば中国から直接発送したとすると、空輸を使ったとしてもスペインに到着するまでに6~10日はかかる。しかし前もって海外倉庫に商品を備蓄しておき、海外倉庫から発送すれば、80%の注文には24時間以内に配達可能で、95%の注文に対しては3日以内に配送完了できる」と語る。
海外倉庫は空間で時間を買うものであり、あらかじめ在庫を用意しておくことでスムーズな生産と配送を可能にし、新型コロナウイルスによる生産・輸送の停止などのトラブルに備えることができる。
近年、国際Eコマースは急速な発展を見せており、海外倉庫企業のなかにはチャンスをつかんでイノベーティブな発展をするものも現れ、海外倉庫の国際的な配置の改善や、サービスのさらなる多元化、スマート化の水準などは絶え間なくアップデートされている。(c)People’s Daily/AFPBB News