【4月15日 AFP】オランダ当局は14日、ウナギの稚魚約30万匹の密輸を試みたマレーシア国籍の3人をアムステルダムのスキポール空港(Schiphol Airport)で逮捕したと発表した。

 逮捕されたのは男2人と女1人。3人は11日、スーツケース8個を持って保安検査を通過しようとしたところ、空港職員に止められた。ポルトガル経由でマレーシアへ向かう予定だった。

 オランダ食品消費者製品安全庁(NVWA)は「スーツケースの中には水とウナギの稚魚が入った袋があった」とし、重量105キロ、数にして約30万匹を押収したと説明した。押収した稚魚はオランダ国内で自然に戻されるという。

 ヨーロッパウナギは、国際自然保護連合(IUCN)の「レッドリスト(Red List of Threatened Species)」で「絶滅危惧IA類」に分類されている。欧州連合(EU)の統計によると、ヨーロッパウナギの個体数は過去40年間で激減し、99%減となった地域もある。

 ウナギの稚魚は特にアジアで高値で取引され、2000年代半ばにはキャビアの値段を超えた。(c)AFP