【4月16日 People’s Daily】今年は中国が「ラムサール条約」を締約して30周年にあたる。30年来、湿地保護・修復を大いに推進し、湿地の生態状況を持続的に改善してきた。中国は世界の湿地の4%を占め、世界人口の1/5の湿地の生産、生活、生態、文化などの多様なニーズを満たし、世界の湿地保護と合理的な利用に重要な貢献をしてきた。

 中国の湿地保護は、全体調査と基礎固め(1992〜2003年)、緊急保護(2004〜2015年)、全面保護(2016〜2021年)の3段階を経ており、湿地保護法の制定に伴い、湿地保護は新時代の高品質の発展段階に入っていく。

 近年、中国の湿地保護の法規制度の体系が整備されつつある。2021年末に湿地保護法が制定され、28の省・区・市で関連法規が相次いで制定された。湿地保護法は今年6月1日から施行される予定だ。また、湿地保護管理システムがおおむね確立された。中国は64か所の国際重要湿地を指定し、602か所の湿地自然保護区、1600か所以上の湿地公園、数多くの湿地保護団地を設立した。湿地保護率は52.65%に達している。それに、プロジェクト計画体系は日増しに改善されている。国務院は2003年に、「全国湿地保護プロジェクト計画(2002〜2030)」を承認・公布し、3つの5か年計画を次々と実施した。中央政府は累計で198億元(約3910億円)の資金を投じ、4100件以上のプロジェクトを実施し、地方の湿地生態保護・修復の共同展開を導いた。それ以外、湿地調査・モニタリングシステムの初期的な形成を完成させた。中国は世界中の初めて3回の全国湿地資源調査を行った国で、第3回全国国土調査で湿地が正式に1級地類に指定された。そのほか、対外契約履行を絶えず深化させている。中国は「ラムサール条約」常務委員会のメンバーと科学技術委員会の主席として、グローバルな生態系整備のために中国の知恵、中国案で貢献してきた。

 2005年、中国は国家湿地公園の試行建設を開始した。16年間の発展を経て、国家湿地公園は「試験区制」「昇格制」などの設立方式を通じて、その総数は899か所に達した。国家湿地公園は中国自然保護地体系における自然公園の範疇(はんちゅう)に属し、240万ヘクタールの湿地を効果的に保護し、500億元(約9876億円)以上の地域経済成長をけん引した。国家湿地公園の約90%は無料で一般開放され、市民が共有できるグリーンの空間となっている。(c)People’s Daily/AFPBB News