【4月14日 AFP】ロシア大統領府(クレムリン、Kremlin)は13日、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領が提案した親ロシアの有力政治家ビクトル・メドベチュク(Viktor Medvedchuk)氏(67)とロシアに拘束されているウクライナ人の交換について、応じない姿勢を示した。

 富豪としても知られるメドベチュク氏は、ロシアが併合したクリミア(Crimea)半島の天然資源の採掘を試みたほか、軍事機密をロシア側に流したとして、反逆罪の容疑で昨年から自宅軟禁されていたが、ロシアの侵攻後に逃走。ウクライナ当局は12日、メドベチュク氏を拘束したと発表していた。

 メドベチュク氏は末娘ダリヤさんの洗礼にロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領に立ち会ってもらったことを公言しており、プーチン氏と親密な関係にある。

 ドミトリー・ペスコフ(Dmitry Peskov)大統領報道官は記者会見で、メドベチュク氏は外国の政治家で「特別軍事作戦とは無関係だ」と述べ、同氏がロシアの介入を望んでいるかも分からないと補足した。

 さらに、ロシアとメドベチュク氏の裏でのつながりを否定し、つながっていたならばウクライナ侵攻前に出国していたはずだと主張した。(c)AFP