【4月14日 AFP】世界保健機関(WHO)のテドロス・アダノム・ゲブレイェスス(Tedros Adhanom Ghebreyesus)事務局長は13日、世界は黒人と白人の命に等しく注意を払っておらず、エチオピアやイエメンなどの人道危機にはウクライナに向けられる注意のほんの一部さえも向けられていないと訴えた。

 テドロス氏は記者会見で「世界が黒人と白人の命に等しく注意を払っているか、私には分からない」と述べた。

 続けて「全世界に影響を与えるウクライナ情勢に全神経を注ぐのはもちろんとても重要だ」とした上で、「しかし、(エチオピア北部)ティグレ(Tigray)州やイエメン、アフガニスタン、シリアなどにはその(ウクライナに向けられる注意の)ほんの一部さえも向けられていない」と主張した。

 テドロス氏は「率直に言うと、世界は(それぞれの)人種を同じように扱っていない。(中略)受け入れ難いが、実際に起きていることだ」と指摘した上で、「世界が正気を取り戻し、すべての人間の命を平等に扱うことを望む」と訴えた。(c)AFP