【4月14日 AFP】フランス大統領選で現職エマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)氏との決選投票に進んだ極右政党「国民連合(RN)」のマリーヌ・ルペン(Marine Le Pen)党首は13日、自身が当選すれば北大西洋条約機構(NATO)とロシアの関係強化を支援すると述べた。

 今月10日の第1回投票で2位となったルペン氏は、24日の決選投票でマクロン氏と対決する予定。最新の世論調査では、マクロン氏が僅差ながらリードしている。

 ロシアによるウクライナ侵攻を受け、選挙戦では外交政策が重要な争点となった。マクロン氏は、ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領との関係が近すぎるとして、ルペン氏を批判している。

 今回の選挙戦ではより穏健なイメージを打ち出そうとしているルペン氏は記者会見で、ロシアのウクライナ侵攻が終わればNATOとロシアは「戦略的和解」に至るべきだと述べた。

 対ロ関係の改善は、ロシアと中国の接近防止にもつながると強調。過去にマクロン氏も同様の主張を行っていたと指摘し、「これはフランスと欧州の利益であり、米国もまた(中略)中ロ関係が緊密になるのを望まないだろう」と述べた。

 また、NATOの軍事部門からフランスを離脱させる意思も再度表明。集団的自衛権に関する第5条については堅持するとした。フランスは1996年にNATOの軍事部門から離脱。2009年に復帰している。(c)AFP/Stuart WILLIAMS