【4月13日 AFP】ウクライナ大統領府の顧問を務めるオレクシー・アレストビッチ(Oleksiy Arestovych)氏は13日、同国政府はドイツのオラフ・ショルツ(Olaf Scholz)首相のウクライナ訪問と、武器支援の拡大を期待していると明らかにした。

 一方、ドイツのフランクワルター・シュタインマイヤー(Frank-Walter Steinmeier)大統領の訪問をウクライナ側が拒否したことについて、ウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領にはドイツ側を不快にさせる意図はなかったと釈明した。元外相のシュタインマイヤー氏は、過去にロシアに友好的な姿勢を取ってきたことで国内外から批判を浴びていた。

 アレストビッチ顧問はドイツの公共放送ZDFに対し、ゼレンスキー大統領はショルツ首相が武器の供与を含めた具体的な決定を下すことを期待して、首相の訪問を望んでいると述べた。ドイツの大統領の職務は、主に儀礼的なものに限定されている。

 顧問は、南東部の港湾都市マリウポリ(Mariupol)や東部の市民の運命は、「入手できるかもしれないドイツの武器にかかっている」とし、「戦車の到着を待つ1分ごとに、われわれの子どもたちは命を落とし、レイプされ、殺害されている」と訴えた。

 ドイツ国内ではショルツ首相に対し、ウクライナへの支援を拡大するよう求める圧力が高まっているが、首相はこれまでのところ、他の欧州連合(EU)加盟国の指導者に追随してウクライナを訪問することを拒否。大型兵器をウクライナに供与することも、主に歴史的な理由から拒んでいる。(c)AFP