【4月13日 AFP】フランスの警察や国家憲兵隊の専門家班が11日、ロシアによるウクライナでの「戦争犯罪」に関する捜査を支援するため、同国に到着した。

 ウクライナ当局は、首都キーウを含むキーウ州でロシア軍撤退後に1222人の遺体が発見されたと明らかにしている。

 これを受けてフランスの内務省や法務省は「戦争犯罪に当たる行為での処罰逃れを防ぐ」ため、専門家班を派遣したと発表。ウクライナ当局のほか、オランダ・ハーグ(Hague)の国際刑事裁判所(ICC)の捜査にも寄与する「具体的な支援」を提供するとしている。

 同班は、犯罪現場や遺体の身元特定に精通した法医学者2人に加え、国家憲兵隊犯罪研究所(IRCGN)の関係者約15人で構成されている。欧州連合(EU)加盟国や関連機関がウクライナでの戦争犯罪捜査に対し行う支援の調整にも当たるという。

 これについてロシア国防省は、仏専門家班は偏向しており、公平な捜査は期待できないと指摘。また同班の目的は、ウクライナ側が犯した「数々の戦争犯罪を隠蔽(いんぺい)」し、「ロシア軍に対する告発を捏造(ねつぞう)する」ことだと反発した。(c)AFP