【4月12日 CNS】先祖をまつる中国の伝統的な祭日・清明節の連休(今年は4月3~5日)の時期、中国ではよもぎ餅をつくるのが昔からの習わしだ。勤勉で素朴な気質で知られる客家(歴史的に中国北部から南部の各地へ移住した人々)の里では、畑から新鮮で柔らかいよもぎを摘み取り、独特のよもぎ餅「艾米果(Aimiguo)」を作っている。

 江西省(Jiangxi)贛州市(Ganzhou)汶竜鎮(Wenlong)では、村人がよもぎの生葉を煮込み、丁寧にもみ込む作業に励んだ。よもぎはもち米粉と合わせて練り上げ、干し肉やタケノコ、漬物を包んでギョーザ状に仕上げる。蒸した後はきれいな緑色のよもぎ餅が姿を現す。おいしいあんとほんのり甘い皮の組み合わせは独特で、深い味わいがある。

 清明節のよもぎ餅作りは数百年の歴史があり、先祖にお供えをする役割だけでなく、地域のふるさとの味となっている。(c)CNS/JCM/AFPBB News