【4月11日 AFP】(更新)オーストリアのカール・ネハンマー(Karl Nehammer)首相は11日、ロシアの首都モスクワを訪問し、同国のウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領と会談した。欧州首脳とプーチン氏との直接会談は、ロシアのウクライナ侵攻後では初めて。

 ネハンマー氏は会談後の記者会見で、プーチン氏は「戦争の論理にすっかり入り込んだ」と指摘。外交努力の見通しについて「楽観的か悲観的かと問われれば、どちらかというと悲観的だ」とし、「和平交渉は常に長い時間がかかるものである一方、軍事的論理では『あまり時間はかけずに直接戦闘に突入しろ』となる」と説明した。

 だが会談後、欧州連合(EU)のウルズラ・フォンデアライエン(Ursula von der Leyen)欧州委員長とドイツのオラフ・ショルツ(Olaf Scholz)首相と話し、ロシアの行動に対する欧州の怒りを直接表明するために「このような会談をさらに行う必要がある」と指摘したことも明らかにした。

 プーチン氏との会談では、ウクライナの首都キーウ近郊のブチャ(Bucha)などで起きた「深刻な戦争犯罪」に言及し、「責任者全員が処罰を受ける必要があることを強調した」という。(c)AFP